研究科1 熟成の違い1

cheese_allチーズ教室もいよいよ3年目に突入して、なんと研究科。ちょっとこそばゆい響きではある(^^; これからは毎月第4火曜。今月と来月は熟成の違いを見るがテーマで、今回は白カビ、シェーブル、ハード。来月が青カビ、ウォッシュ、ハード。今日食べたのは、カマンベール・ド・ノルマンディの若熟と過熟、セル・シュール・シェールのフレとセック、ミモレットのジョーンヌ、ヴィェイュとエクストラヴィェイュ。他にシェーブルのフレッシュタイプにスイスのモンドールもいただいた。

チーズの製造工程は、グリーンチーズに仕上げる段階とこのグリーンチーズを熟成させて製品化する2つの段階から成り立っている。グリーンチーズとは、乳に乳酸菌とレンネットを加え凝固させたのちにホエーを抜いたもののことを言う。フレッシュタイプはこれに乳脂肪などを加えたりしているのでグリーンチーズとは呼ばないそうだ。チーズの熟成とは、微生物の働きにより乳成分が分解され風味成分を形成することで、乳酸菌、カビ菌、酵素(レンネット)、酵母菌、リネンス菌などが関わっている。これらの微生物はチーズの中の自由水(チーズの中に単独で存在している水で、微生物や酵母が唯一利用可能な水のこと)を活用するため、グリーンチーズの段階でどれだけホエーを抜くかと言うのが大事なポイントとなるようだ。

乳酸菌:たんぱく質を分解し苦味成分のペプチドやアミノ酸を生成する。

カビ菌:青カビはカビ菌の出すリパーゼが脂肪を分解し青カビ特有の香りを生成し、白カビは乳糖を分解し、乳酸菌の働きを助ける働きをする。

酵素(レンネット):キモシンがたんぱく質を分解する。乳酸菌と酵素の連携でペプチドとアミノ酸を生成し、チーズ熟成において重要な役割を演じる。

酵母菌:クリベロマイシスやジオトリカムがあり、イースト菌は風味を形成する。

リネンス菌:納豆菌と同じく牧草や藁など自然界に存在し、好気性なので表面でのみ繁殖し、ウォッシュタイプのチーズにはなくてはならない。

中温菌と高温菌:中温菌は38℃を越えると働きが鈍くなり高温菌は38℃を越えても活動するタイプ。中温菌はメゾフィルス、高温菌はサーモフィルスと呼ぶ。これはCPAの試験に必ずと言っていいほどでるらしい(^^

熟成を微生物の働きによって分けると、表面熟成型と内部熟成型に別れる。
表面熟成型の代表は、白カビのカマンベールやブリにシャウルスや、リネンス菌のマンステル、ポンレヴェク、ラングルなどがある。
内部熟成型では、青カビのロックフォール、ゴルゴンゾラ、乳酸菌のシェーブル(サントモール、セル・シュール・シェール)、ハード系のゴーダ、チェダー、コンテ、パルミジャーノやプロピオン酸菌のエメンタールやグリュイエールなどがある。

チーズの風味を形成する香りと味に関して。香りは脂肪の分解によって脂肪酸が作られそれらの変化により香気物質が作られ特有のフレーバーが作られる。シェーブルの特有のゴーティフレーバーは脂肪がカプリン酸とカプロン酸に分解されて生じるものだそうだ。

味は、たんぱく質の分解により生成されたペプチドとアミノ酸に由来していて、これらは呈味物質と呼ばれる。

チーズ作りに於てなくてはならないものに塩があるが、これには大事な4つの役目があり、1.風味を作る。2.ホエーの排出の促進。3.過度の乳酸発酵の抑制。4.雑菌汚染の防止がある。(ちなみにこれも試験ではよくでる問題だそうだ)


wineさてさて、いよいよ今回のチーズの紹介。その前にワインのブラインドテストがあった。
今日のワインは、Bourgogne 2003 Les Caves Des Hautes-Cotesと同じくBourgogne 1998 Leroy。どちらがLeroyでしょうと言うものだったけど、これは注がれたワインを見てすぐに分かった。先日そばぁーじゅで友人に5年以上たったワインは外側の色がブラウンっぽい色に見えるものだと教えられていたからなんだけどね(^^; 2003の方は、若々しい感じで爽やかな風味がして美味い。Leroyはロマネコンティから独立したというかたもとを分かったと言う完璧主義者として知られるマダム・ルロワシェルのもので、ホテルグランドオーシャンの元山さんが言うにはこの2つを比べるのは酷かもとのこと。

wine2こちらは深い色合いでまろやかで確かに美味い。説明によると濡れた狸のような獣臭もするとあるらしいけど、さっぱり分からない(^^; どちらもブドウの品種はピノノワール。一般的にワインは若いと紫がかった赤で熟成するに従って赤からオレンジがかった赤のピークを向かえ、その後、茶褐色に変化するとされている。ブドウの木は50年位が収穫の寿命なんだそうだ。4年目位から収穫し、15〜35年の間がよいブドウが採れる。

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元山さんがコルクを見ていて、あ、酒石酸が見えるからいいワインだねと言ったので聞いたら、酒石酸塩は別名酒石ともいい熟成の進んだワインでは、ワインの中に結晶のようになって現れることもあってそれがコルクについて光の加減で光って見えるんだそうだ。
(うまく写真に写らなかったのであとで加工したけど(^^;)

さてようやくチーズ。
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カマンベール・ド・ノルマンディはフランスの白カビタイプで牛乳製。MGは45%。若熟は3週間で、過熟のは倍の6週間。比べたらすぐに違いは分かるけど右が過熟のもの。拡大画像でも右の方が背が低くなっているのが分かると思う。どちらも美味いけど、若熟の方はバターの風味が強くクリーミィで過熟のは、より複雑な風味が凝縮されまろやかで、やや塩が強くなっていてとても美味い。元山さんが言うには若熟はシードル、過熟はカルバドスで合せたいねとのこと。熟成の違いでチーズを出す店は少ないのでぜひバーでチャレンジしてもらいたいなぁ。

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次は、セル・シュール・シェール。これはフランスのシェーブルでMGは45%。熟成10日以上のフレと8週間のセックを比べる。これはもう一目瞭然。手前のフレにくらべると随分と小さくなっていて白カビで覆われ灰が見えなくなっているのがセック。フレの方は表面がねばつくのに対してセックは固くなっている。フレはなめらかな舌触りで甘みと酸味がうまく調和している。セックは、ほどよい塩味で酸味、旨味が凝縮されたような感じでなめらかですごく美味い。ゴーティフレーバーも強くなく爽やかな風味が感じられる。このふたつを食べると美味くなったとは言え、ピンザブランは美味いと思うけど、よく言えば素朴な味だけど、まだまだ洗練されてないし進化の余地はたくさんあるなぁと思わざるを得ない。あいにく、はごろも牧場の新城さんは今回参加できなかったのだけどぜひ食べたもらいたいと思う。

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これは、シェーブルのフレッシュタイプ。名前は、フェイセルでいいのかな?ちょっと苦味があったような気もするけど食べやすい。味はピンザブランのフレッシュタイプの方がずっと美味いけど、フレッシュさが命のこのタイプではやはり地元で食べないと真価は問えないんだろうなとも思う。それにこれは食べると言うよりパンとかにバターとかの代わりに塗りたくってパクパク食べるもんなんだろうね。

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ミモレットは、フランスのセミハードタイプで牛乳製。MGは40%。6週間のジョーンヌと18カ月のヴィェイュ、それと24カ月のエクストラ・ヴィェイュを試す。レストランとかでよく出されるのは18カ月のヴィェイュくらいのもの。これも比べると色ですぐ分かる。6週間のジョーンヌは、柔らかく鮮かなオレンジで透明感がある。24カ月になるとかなり濃くなってダークな色合い。ジョーンヌは、柔らかく爽やかな風味。エクストラになるとちょっと熟成しすぎで18カ月のが一番いいと言う意見が多かったけど、私はこのエクストラが気に入ったかな。このチーズ、小泉総理が、衆議院解散回避の説得に訪れた森喜朗元首相に振舞い、森氏が「干からびたチーズ」と称したことで有名?になったけど、固くて干からびてると思ったくらいなので18カ月以上のいいものだったはずね。

mondoleこれはスイスのモンドール。フランスのは無殺菌乳だけどこれは殺菌乳で作っている。でもすごく美味い。とても美味い。幸せである。言うことない(^^

panそれと宗像堂のパンの数々。どれもチーズとの相性はとってもいい。クルミの入ったのは私のお気に入りだったりするし、伊江島産の小麦粉を使ったパンもいいね。

saladaチーズで満足したあとは、本日のサラダ。水菜に菜の花、そら豆、クレソンたっぷりの目にも鮮かな逸品。ドレッシングは、オリーブオイル、ディジョンマスタード、シェリー酒ビネガーに、D&デルーカのミックスハーブだそうだ。これもとにかく美味いの一言。

sobaメンバーのてだこ亭シェフの飯塚さんの誕生日が昨日だったこともあって、ちょっとしたお祝いで國場先生お手製の沖縄そば。麺は公設市場で売っている又吉製麺所の麺だそうだ。この麺、ちょっとぼそぼそっとしていてコシもあってなかなか美味いね。出汁がユニークで、なんというかカツオの風味に甘みもあってどこのそば屋とも似てない爽やかな味。ソーキもほどよい味付けで出汁にあってるしとても柔らかく煮込まれている。う〜ん、そば屋できますよ(^^

jushi nigana
それとジューシー。汁けのないクファジューシーだけど、これもすごく美味い。出汁は確かそばと同じものを使っているとか。当然そばとの相性もいいに決まってる。苦菜の白和えも美味い。いつも食べるのより苦味がまろやかだったのは、水で丁寧にさらしたりしたのかそういう種類なのかな?

tarutoかなりお腹は苦しくなってきてはいるけど、さらに國場先生オリジナルのタルトがでてきて別腹とばかりに煎れたてのコーヒーと共にいただいた。酸味もきいていてデザートとしてよくあっていたと思う。もうお腹にこれ以上入りません(^^ 帰りはちょっとベルトを緩めることに。

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帰り際、玄関横に飾ってあったひな祭りの人形。はまぐりの上のおひな様がかわいらしかった。花はテーブルディスプレイで飾ってあったもので、白い花の名前は孔雀草なんだそうだ。紫のはランタナ。黄色やオレンジのとかいろいろあって楽しい。


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研究科2 熟成の違い2

All前回に続いて熟成の違いを見るがテーマ。今回は、フルムダンベールAOC、エポワス・ド・ブルゴーニュAOC、コンテ・エクストラ・デューAOCの3種類。

まずは講義から。チーズ熟成中の成分変化には、たんぱく質、脂肪、乳糖、苦味の変化などがある。たんぱく質の変化は風味を作り出す。たんぱく質の主体であるカゼインはたんぱく質分解酵素のプロテアーゼによってアミノ酸とペプチドに分解され、アミノ酸はさらにアンモニア、アミン、炭酸ガスなどに変化し、チーズ特有の風味に関与する。ペプチドの一部は苦味成分になるが熟成が長くなるにつれ消滅する。

脂肪は脂肪分解酵素(リパーゼ)により脂肪酸とグリセリンに分解される。脂肪酸はさらに揮発性脂肪酸に変化し、チーズの香り成分の主体となる。

グリーンチーズの乳糖は大部分がホエーに移行するため含有量は1%すぎないが、乳酸菌により分解され乳酸となる。この乳糖が多いと熟成が遅くなり苦味成分が多くなることになってしまう。

苦味の変化は、先に書いた通りカゼインが分解されペプチドに変化する過程で形成されるが、これはビールの苦味とは全く異なるもの。苦味ペプチドはさらに分解され熟成が進むにつれ苦味を感じなくなるようになる。

熟成の方法には、温度と湿度が重要で熟成庫の温度は通常は8〜12℃、湿度は85〜95%であるが、種類によっては違いがある。またロックフォールのように自然の洞窟を利用して熟成させるものもある。

また熟成途中では、棚に接している麺は呼吸ができずに酸欠状態になり、粘りが出ることで雑菌の温床ともなるために3日に1度は反転させる作業が必要。

他にも、雑菌に晒されている表皮をブラッシングによって刺激を与えリンドと呼ばれる固い表皮を形成させるブラッシングや、表面の雑菌を抑制し独特の風味を形成させるためにワイン・マール、ビール、塩水などで洗うウォッシングなどの方法がある。

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まずは、フルムダンベールAOCの若熟と過熟。フルムダンベールはフランスの青カビタイプで牛乳製。MGは50%。若熟は2カ月で過熟は3カ月の熟成。若熟は柔らかくクセのない味。過熟は見た目でも分かるけどかさが減っていて、クリーミィで若熟に比べると複雑な味わいがする。

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次は、エポワス・ド・ブルゴーニュAOCの若熟と過熟。エポワスもフランス産でウォッシュタイプで牛乳製。MGは45%。若熟は5週間で過熟は3カ月弱の熟成。若熟は、塩加減もよく滑らかでキャラメルのような食感。ナッツの香りがあってちょっと芯がある感じ。
Marru過熟の方は、より滑らかで均質な感じで香りもより強く感じるかな。さらに熟成させると苦味が出てくるそうだ。エポワスをウォッシュするのはマール。強い香りととろぉとした酒でかなり強い。ちびちび飲みながらエポワスを食べると確かに美味いが、きくなぁ(^^;

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Conte3_boad最後は、コンテAOC。フランスの牛乳製のセミハードタイプ。MGは45%。コンテ・エキストラ・デューAOCは熟成10カ月、コンテ・エキストラ・フリュイテAOCは24カ月と30カ月のもの。10カ月のものは、まだ荒い感じでちょっとパサッとした感じ。24カ月のものは、ちょっとシャリっとした食感で美味い。30カ月のものは、ちょっと苦味を感じる。熟成したというよりちょっと枯れた感じもする。この中では24カ月のものが一番美味いと思う。

Pan今回のパンは、いつもの宗像堂のとピッコロモンドのもの。いづれもチーズによくマッチして美味い。

Wine今回のワインは、Bourgogne2003 Les Caves des Hautes-CotesとRully ler Cru 1999 Olivier Leflaiveでいづれも白。今回もちょっとしたブラインドティスティングがあったけど、新しい方は色が薄く、味はフルーティ。1999の方はやや濃い色をしていて香りもよくスッキリとした辛口だった。

Salad Icecream

今日のサラダは、チコリやエンダイブのたっぷり入ったオーベルニュのブルーチーズドレッシングサラダ。フルムダンベールたっぷりの贅沢な逸品。う、美味いです(^^
フルムダンベール100gに生クリームを大さじ2にレモン大さじ2にブラックペッパーを加えたものだそうだ。

口直しのデザートは、ブルーシールのバニラアイスにオレオのクッキーを砕いてトッピングしたもの。この組み合わせは確かにすごく美味い!これは簡単にできるのでぜひお勧めだなぁ。

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研究科3 乳種の違い

All_1チーズ講座研究科3回目のテーマは乳種の違い。今回のチーズは、プロッチュAOC、リコッタ、ヴァルデオン、ロックフォールAOC、トム・デ・ボージュAOC、オッソ・イラテティAOC、フロマージュ・ド・シェーブル・タランテーズ、それとピンザブランのウォッシュと8種類!見ただけで美味しそうなチーズがずらり。その前にまずは今日の講義から。

原料乳:
チーズに使われる原料乳には、主として牛乳、山羊乳、羊乳、水牛乳、それらの混乳があり、他にもチベットのヤク乳や、ラクダ乳などもわずかにある。馬の乳はチーズには不向きで馬乳酒とかに利用されることが多いようだ。また豚は、赤ちゃんをたくさん産むのでチーズ製造にする程の量がないのだけど、反芻う動物ではなく、また雑食性なので実験で作ってみてもうまくチーズができないそうだ。人間の乳でも実験の結果では巧くは作れないらしい。

原料乳に利用される獣種の条件としては、泌乳量が豊富であることで、牛、山羊、羊などは長い年月をかけて改良、淘汰されていったと考えられている。

牛は全世界で12億頭飼育されていて、そのうち2.3億頭が乳牛で4.7億tもの牛乳が生産されているが、羊は11.5億頭に対して乳生産量は800万tにしかすぎず、牛がいかに乳生産量が多いかが分かる。ちなみに山羊は4.5億頭で1000万t、水牛は1.2億頭で5000万t、豚は8億頭、馬は6600万頭、ロバは3900万頭、ラクダは、1680万頭、ラバが1420万頭飼育されているそうだ。

獣性の違いによる特色:
牛乳は、乳量が多くチーズ作りの条件を備えていて、主成分は水分、たんぱく質、脂肪、糖質、無機質(ミネラル)、ビタミン類などで1リットルの牛乳から100gのチーズが作られる。

山羊乳は、最も人乳に近いと言われていて、フランスでは離乳食に利用される程生活に密着している。イタリアでは妊婦にシェーブルを食べさせると聞いたこともある。乳にカロチンの含有量が少ないためにチーズの色が白いのが特徴。

ちなみにミルクが白く見えるのは、カゼインミセルと脂肪球が光を反射しているからだけど、脂肪球を取り除いた脱脂粉乳でも白く見えるので主な要因は、カゼインミセルとのことだ。

羊乳は、乳固形分が一番多いのでチーズの歩留まりが高くチーズ作りには適している。

水牛乳は、乳脂肪分が牛の2倍ありカロチンが少ない。また乳房が泥水に浸かっていることから乳中の微生物の種類が風味形成に大きく寄与していると思われる。

カゼインたんぱく質と乳清たんぱく質の違い:
乳を凝固させたカードの主成分はカゼインたんぱく質で、それから分離した水分であるホエーに含まれるものは乳清たんぱく質でこのふたつには大きな違いがある。分離したカードに含まれるカゼインたんぱく質は、酸凝固し、またレンネット凝固するが熱凝固はしづらいのに対して、ホエーに含まれる乳清たんぱく質は、酸凝固やレンネット凝固はしないが熱凝固をする。
カゼインタンパク質と乳清タンパク質についての詳しい説明はミルクの館を参照して下さい。
Kazein_nyusei_hikakuこの性質を利用して作られるチーズがブロッチュ、リコッタやイエオスト。イエオストはキャラメルのような褐色をしているが、それは熱を加えることでたんぱく質が褐色に変化するメイラード反応によるものだそうだ。写真は、山羊ミルクのカードとホエーに酢をいれて酸凝固するかどうか実験してみたもの。左がカードでこちらは凝固しているけれど右のホエーはそのまま。ホエーは臭いが気にならなければ顔を洗ったりするとお肌がツルツルになるらしい。飲んでみるとちょっと酸味のあるプレーンな味がする。

さてさて、本日のチーズ。

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まずは、ブロッチュAOCとリコッタ。カップに入っているのがリコッタ。リコッタは、イタリアのフレッシュタイプで牛乳製。MGは不定で非熟成。味わって食べると言うタイプではないけど、滑らかで、さっぱりとした味。ブロッチュAOCは同じくフレッシュタイプでフランス産。これは羊乳でMGは40〜51%の非熟成。これは季節もので4月の末頃まで。コルシカ島のホエーを使っているそうだ。フルフルっとした食感で甘味とほんのりとした酸味にコクがあって美味い。季節の終り頃にあたるのでほんのりと苦味が後に感じられた。ブロッチュとリコッタを混ぜて食べたみたりしたんだけどそれも美味かった。ジャムとかをつけるのもいいけど、スパイスとハーブを混ぜてサラダドレッシングにしてもよさそうだな。

次に行く前に今日のワインを紹介。今回もブラインドティスティング。
Wine_1Bourgogne Pinot Noir Nicolas Potel 2003とCasa Lapostolle Cabernet Sauvignon Rapel Valley 2003。私は香りではよく分からなかったのだけど、味と色では区別はすぐに分かった。カベルネの方が濃いルビー色だし、飲んだ時に香るカシスとかのスパイシーさですぐわかる。最初に飲んだときはちょっと冷えすぎていたのだけど、常温に戻るにつれいい香りがして美味い。チリのラペルバレーで作られているもの。
ピノノワールの方も今まで飲んだ中ではとても力強い感じがしてなかなかいい感じだったな。このピノノワールは樹齢55年位の老齢したぶどうの樹から収穫したものを使っているそうだ。

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今日のパンは、いつもと違って、久茂地にあるファリーヌのパン。最近あちらこちらのレストランでも使われているそうだ。宗像堂のパンとかに慣れているとなんとも柔らかいなと思ったりする。

さて次は、見るからに美味そうな、ヴァルデオンとロックフォールAOCの青カビチーズ。

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ヴァルデオンは、スペインの青カビタイプで牛乳製。MGは45〜50%で熟成は2カ月。表面の葉はオオカエデ。いづれDOPチーズになると言われているそうだ。これは美味い。滑らかで口に含むとキノコの香り(私は干し草の香りのような気もしたけど)が鼻に抜けて塩もちょうどいい感じ。バランスのとてもいいチーズだと思う。皮の部分もちょっとシャリっとして美味い。

ロックフォールAOCはフランスの青カビタイプでこちらは羊乳製。MGは52%で熟成は3カ月。もともと塩は強いのだけど、ヴァルデオンと比べるとかなり塩っぱく感じる。ちょっとざらっとした食感もあるけど、食べてると滑らか。羊なので独特のゴーティフレーバーが口に広がる。

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トム・デ・ボージュAOC、オッソ・イラティAOCとフロマージュ・ド・シェーブル・タランテーズはブラインドティスティング。写真では色が調整してあるので違いが分かりやすいのだけど、実際、切られたものの色の判別はちょっと難しかった。写真左では、奥からオッソ・イラティ、シェーブル、トム・デ・ボージュの順番。皿に乗っているのは、奥からオッソ・イラティ、トム・デ・ボージュ、シェーブルの順番。

私はシェーブルはすぐに分かった。ゴーティフレーバーが決め手かな。はごろも牧場(山羊牧場)の臭いがするんだものな(^^ このフロマージュ・ド・シェーブル・タランテーズはフランス産。山羊の乳は季節によって脂肪分が変化するのでMGは不定。熟成期間は8カ月と長い。ちょっとざらっとした食感が最初はあるけど滑らかで塩もちょうどいい。とても上品なシェーブルだと思う。

オッソ・イラティAOCは、フランスのピレネー地方のセミハードタイプで羊乳。MGは50%で熟成は60日以上。やや弾力のある歯触りがあり滑らかな食感。クセがなくさっぱりとしていて優しい味で食べているといい感じで塩が口に広がる気がする。透明感のある黄色が印象的。

トム・デ・ボージュAOCもフランスのセミハードタイプだけど、これは牛乳製。MGは45%で熟成は2〜3カ月。タリーヌ、アボンダンス、モンベリアードという3種類の牛だけに、自然の牧草と干し草だけを与えサイレージ(サイレージとは発酵飼料のことで、酪酸発酵を起こしたりカビの発生が起こり乳質に悪影響を与えることが多く、フランスAOCのハード系やスイスのハード系でも使用禁止が多いのです。)などは使わない。また120日間はアルパージュ(放牧)することになっているそうだ。そして乳は殺菌しない無殺菌乳。ちなみに無殺菌乳はフランス語ではLait Cruと言うが、これを直訳すると生乳だけど、もし試験で生乳と書くとバツ。無殺菌乳が正しい。
表面がとても綺麗なブラウンの色をしているのが印象的。これも滑らかでクセのない味。ちょっとキュキュツとしたような口当たりがするかな。

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最後は、國場先生が、はごろも牧場のピンザブランを約1カ月の間、3日に1回15度に割った泡盛でウォッシュしたもの。実は通常のピンザブランではなくて3カ月くらいたった青カビが繁殖して縮んだものがベースなのでホントのピンザブランをウォッシュしたものとは言えないのだけど、青カビがあったとは思えないほどいい色合いをしている。切ってみても中心部はほんのり白いけれど皮に向かっていい色をしている。食感はセミハードと言った感じだけど噛むと滑らかさもでてきてなかなかいい感じ。次回はぜひ普通のピンザブランで挑戦してもらいたいと思うな。

Salad_1本日のサラダは、リコッタとそらまめのサラダ。白とグリーンが見た目にもとても爽やかで美味しい。

Kabo_prin_whole Kabo_prin_half Kabo_prin_piece

Yagimilk今回のデザートは、私が持ってきた、津嘉山かぼちゃの丸ごとプリン。南風原の津嘉山かぼちゃは有名で東京ではこの時期、一玉5000円とかの高値だったりするそうだ。今回は、山羊みるくとヨーグルトを半々に卵と砂糖に少量のシナモンで作ってみたけど、もうちょっと蒸した方がよかったかなぁ。余ったプリン液にカボチャを裏ごししたペーストをカラメル代わりにしたんだけど味はよかったみたい(^^
詳しくは南風原かぼちゃの丸ごとぷりんとかを見てね。

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研究科4 乳種の違い2

All01チーズ講座研究科4回目のテーマは乳種の違いの2回目。今回のチーズは、サンタンドレ、ブリケット・ド・ヌーシャテルAOC、ブルー・デ・カプラ、ブルー・ド・ボンヌヴァル、ウベル・フィウリツ、スーマントラン、グリュイエール、グリュイエールダルパージュ。実は、今回はすっかりと忘れていてメールが来なかったら多分すっぽかしていただろうなぁ(^^; それでも大遅刻なので今回のレポートはレジュメを中心として。

チーズの味を決定づける要因として前回は原料乳の獣性の違いを勉強したのだけど、今回はもうひとつの要因であある飼料について。

離乳期前の子牛の胃内には微生物は存在しないが、牧草の摂取により外界の微生物が飼料と共に胃内に定着する。これら胃内に棲ついた微生物の助けを借りて粗飼料の成分である繊維質(セルロース)が分解されて体内に吸収される訳なんだそうだ。

牧草には、生草乾草があり、繊維質に富み反芻動物の消化機能に適している。

春の草は、栄養分が高くチーズ作りには最も適していると言われるが、繊維質が少ないために乳中の脂肪分が他の季節に比べ減少傾向にある。

夏の草は、日光の恵みをたくさん受けて成長しているので繊維質が増え、カロチンが豊富なためチーズ自体が黄色くなる。山岳地帯の冷涼な気候を利用してアルプスに放牧し、それから採れる乳で作ったチーズは品質に優れ、特にアルパージュものとして珍重されている。

乾草は、牧草を天日干ししたもので、繊維質が豊富で乳脂肪分を高めるのに適している。

最近では薬物の影響なども心配されることが多いけれど、チーズ製造に関与する微生物の活動を停止ささられるため、病気治療で抗生物質を投与された家畜の乳は利用できない。
農薬や大気汚染による化学物質は、飼料や飲料水を通して家畜に吸収される訳だけど、チーズ作りにおいても微生物に与える影響は少なくないと思われる。また、近年の遺伝子組み替え技術やホルモン処理された家畜の影響などまだ分からないことも多いようだ。


さて、試食だけど、遅れてきたこともあって次々に食べたのでよく分かってないような気もする(^^;

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手前のがブルー・デ・カプラで奥のが、ブルー・ド・ボンヌヴァル。真ん中の右の背の高いのが、サンタンドレで左がブリケット・ド・ヌーシャテルAOC。

ブルー・デ・カプラは、イタリアの青カビタイプで山羊と牛の混乳。MGは不明。塩加減もよくてなめらかな食感。
隣のブルー・ド・ボンヌヴァルはフランスの青カビタイプでこれは牛乳製。MGは48%。熟成は2カ月。ブルー・ド・ボンヌヴァルより塩気は少ないかな。ちょっとざらっとした食感とピリっとした味がする。

サンタンドレはフランスの白カビタイプで牛乳製。MGは75%もあって熟成は3週間。とてもクリーミーで美味い。塩はちょっと強めかな。皮の部分もアイスサンドのクッキーみたいな食感で楽しめる。
ブリケット・ド・ヌーシャテルAOCも同じくフランスの白カビタイプで牛乳製。熟成も同じ3週間だけど、MGは45%。滑らかでこれもやや塩はきつめかな。でも、どちらも美味い。

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今回のワインは、モメサン・シャルドネ・ニダベイユ2004とシャトー・ド・トラシー2003。シャルドネとソーヴィニオンブランの品種の違いなんだけど、一応私もブラインドティスティング。白の違いって分からないんだけど(じゃぁ赤は分かるのかと言われると困るけど)、コクのある方がやっぱりソービニオンだろうと思ったらその通りだった。左のがそれ。色もちょっと濃い。

パンはいつもの宗像堂のもの。あれっ?作り方変えたのかな?いつもと食感とかが違うような気がしたんだけどな。

Uberu_sumantran左のとろとろなのが、スーマントランで右はウベル・フィウリツ。
スーマントランは、フランスのウォッシュで牛乳製。MGは45%。熟成は5〜6週間。ウベル・フィウリツもフランスのウォッシュだけど、こちらは羊乳でMGは50%。この二つはブラインドテイスティング。う〜んこれはかなり難しい。でもウベル・フィウリツの方がほんのりとゴーティフレイバーが感じられた。このスーマントランは、とろとろで塩気もよく濃厚な味がしてすごく美味い。ブルゴーニュのブリオンで作っているんだそうだ。ウベル・フィウリツも滑らかな食感で、皮もカリッとした感じで美味い。

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グリュイエール、グリュイエールダルパージュ。写真ではちょっと色が分かりづらいけど、左の写真の手前と右の写真の左がダルパージュ。最初の説明でも書いたけど、アルプスに放牧し、それから採れる乳で作ったもので、6〜9月の間までしか作れないのでグリュイエールの生産量の1.5%しかなくて価格も倍以上するそうだ。比べてみるとダルパージュの方が複雑な味がするね。でも私には普通のグリュイエールでも十分かもしれないなぁ。

Salada_bowl Salada_p

今日のサラダは、ウォルドルフサラダにこのグリュイエールを加えた國場先生のオリジナル。ウォルドルフサラダ(Waldorfsalad)は、ニューヨークのウォルドルフ アストリアホテル(N.Y.Waldorfastoriahotel)のシェフが作り出した有名なフルーツサラダ。マヨネーズ3にヨーグルト1の割合にレモンを加えたドレッシング。セロリとリングにカリカリっとしたクルミがアクセントでとても美味い。

Book_cheese_nyumon先月、頼んでおいた國場先生の師でもある服部宏・白石俊夫共著のチーズ入門が届いていた。昭和56年に初版がでてから何度か改訂された最新版。まだ読み始めたばかりだけど、チーズについてとても詳しく書かれているようだし、新書判なので持ち運びにも便利。おすすめですよ。

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研究科5 シェーブル特集

Cheese_all_kaisetuチーズ講座研究科5回目はシェーブル特集。今回はAOCのシェーブル8種類にピンザブランを入れると9種類。AOCのシェーブルは全部で12種で他の3種は食べたことがあるので今回で総てを食べたことになる。今回のは、A・シャビシュー・デュ・ポワトゥAOC、B・プーリニィ・サン・ピレールAOC、C・クロタン・ド・シャビニョルAOC、D・ヴァランセAOC、E・ピコドンAOC、F・シュヴロタンAOC、G・ペラルドンAOC、H・マコネAOC。

フランスのシェーブルは農家(フェルミエ)の数だけチーズがあると言われているほど多種多様なものが作られているが、乳酸菌によって内部から熟成するタイプとチーズの乾燥を防ぐために表面につけた木炭粉や白カビによって熟成してくタイプなどがある。

フランスにおけるシェーブルの一大産地は、ロワール川流域でAOCシェーブル12種のうち6種がこの地域で作られている。それは、8世紀にこの地のポワティでフランス国王シャルル・マルテル率いるフランス軍がサラセン軍を撃破した時、アラブ人が連れてきた大量の山羊と山羊チーズの製法が残ったためと言われている。
今回食べた、シャビシュー・デュ・ポワトゥChabisou de Poitouのchabiはアラブ語のchebli(シェブリー山羊)から来ているのもそのため。

ロワール川流域以外では山間のフェルミエで作られているが、それは牛とは違いどんな過酷な環境にも適応していける山羊の特性を利用したもの。

シェーブルは乳酸発酵によって凝乳させ自然脱水を行なうことにより特有のキメを作り出す。熟成温度は6〜8℃、湿度は80〜85℃で白カビタイプと同じ。これは水分の多いソフトなカードを早く乾燥させるため、他のチーズの種類より熟成湿度が低く(通常は90〜100%)熟成室は風乾室ともいい適度な風を送り込んで水分の調整をしている。

シェーブルの魅力を簡単に書いておくと、

1.乳量が牛の1/10 山羊は1頭当り最大でも1日2リットルしかださない。場合によっては1リットルの時もある訳で、1日に1〜2個のチーズしか作れないことになるのでとても貴重である。

2.ゴーティフレーバー
独特の風味は、脂肪酸が分解してできる遊離脂肪酸・カプロン酸やカプリン酸に由来。

3.爽やかな酸味
シェーブルは乳酸発酵とごく少量の凝乳酵素(レンネット)によって凝乳するが、レンネットが効きにくいタンパク質構造で乳酸発酵が主体のため、酸味がありテクスチャーが柔らかく独特のキメを作り出している。

4.バラエティが豊か
フレッシュタイプから熟成したもの、灰まぶし、ハーブをまとったもの、栗の葉包み。カタチも様々で丸太やピラミッド形、樽栓形などがある。熟成の度合いによってその時々の風味の違いを楽しむこともできる。

5.ダイエット効果
山羊乳は、牛乳に比べ、脂肪球やたんぱく質のカゼインミセルが1/6と小さく消化吸収に優れてる。乳糖が少なく下痢になりにくいこと、人乳と同じタンパク成分(βカゼイン主体)のため、母乳に最も近く代替乳としても利用されている。ダイエット効果で注目を集めている中鎖脂肪酸は、山羊乳には100cc中1g含まれている。これだと1%しか含まれていないのかとも思ったのだけど、チーズ100gを作るには1000ccのミルクがいる訳だから、そうすうると10gが含まれていることになって10%と考えていいのだろうか。

Chabisou_p_1A・シャビシュー・デュ・ポワトゥAOCは、ロワール川流域のポワトゥで作られMGは45%、熟成は3週間〜。(今回のチーズのMGは総て45%)フランスの山羊の80%に当たる3.6万頭がポワトゥ地方にいるそうだ。95%が工場製で5%がフェルミエ製。独特の表面のテクスチャーは、ガマ肌仕上げと呼ばれるそうだ。鍾乳石の表面のようにも見える。味は、塩がしっかりときいてきてしっとりしている。爽やかなな酸味があっておとなしめな印象。最初の頃のピンザブランを思い出させてくれる味かな。

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B・プーリニィ・サン・ピレールAOCもロワール川流域のベリー地方の無殺菌乳のシェーブル。熟成は4〜5週間と長め。そのカタチからエッフェル塔やピラミッドとかと呼ばれたりもする。ゴーティフレーバーは抑えられていて塩も控えめな感じでしっとりとしていて食べ易い。しかし、濃密でコクもありとてもバランスのいい印象。後味もいい感じ。

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C・クロタン・ド・シャビニョルAOCもベリー地方産で熟成は2週間〜。今までのクロタンの中でも一番美味しいかもと國場先生も仰られていたが確かに美味い。表皮もしっとりとしていて塩より甘味の方をより強く感じ濃厚。くせは少なく食べ易い。木ノ実の風味とコクがある。

Varanse_p_1D・ヴァランセAOCもベリー地方産で熟成は3週間〜。無殺菌乳で作られている。灰がまぶされているが、これは、殺菌、PH調整、水分調整などの目的がある。上品な香りがして、穏やかな塩味と酸味があり、皮はとろとろで中はしっとりでコクがあってこれもクロタン同様美味い。

Picodon_pE・ピコドンAOCは東部-ローヌ地方産で熟成は3〜4週間。ゴーティフレーバーは強めでピリっとした味。苦味もあるけど、クリーミィでシェーブルらしい味。

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F・シュヴロタンAOCは東部のサヴォア地方のもので熟成は3週間〜。塩水でウォッシュした表面は淡いオレンジ色をしていて美しく一見するとシェーブルらしくない外観。ルブロションの山羊版とも言われている。皮はカリッとした歯ごたえで中はとてもクリーミィでまろやか。ちょっとピリっとしたところもある。

Perarudon_pG・ペラルドンAOCはミディーラングドッグ地方で熟成は2〜3週間。非常にとろとろでクリーミィ。ロカマドゥールに似ている。塩は控えめで爽やかな風味だけど、穏やかなフレーバーが鼻に抜けていく。オムレツとかに入れても美味そうだな。

Macone_pH・マコネAOCはブルゴーニュ産で熟成は2週間〜。2005年12月にAOCに認定されたばかりのニューカマー。指サックのようなカタチをしていてかなり小ぶり。65gで903円とちょっと高めでもある。味は塩はややきつめだけど、辛いと言う訳ではなくて、力強いと言えばいいのかな。さらに、クリーミィでコクがあり伸びやかな味。からすみのような印象もある。

Pinzablanc_p_1ピンザブラン。最近、牧場に料理の鉄人でもある坂井宏行氏が訪れ、個人的には余りシェーブルは食べないと言う彼が試食したところ感激して今度からお店に出すんだそうな。そんな話題には最近事欠かない沖縄唯一のシェーブル。今回のは熟成17日目のもの。上品な味で、わずかな苦味とポロッとした食感がある。私的には3週間を越えた時の外がカリっとして中がとろぉりとしたのが好きだな。

こうやってシェーブルを9種類も食べると、同じ山羊でも随分と印象が違うものだ。一慨にシェーブルが好きだとか、シェーブルは苦手と言ってもどれを食べたかによって随分と印象が変わるだろうなと思う。山羊料理は臭いから苦手と言う人もいるけれど食べた店にもかなり寄ったりするのと似ているかも。

Wine_schales Salada_roastcheville

Pan_3今日のワインは、Schales Silvaner Classic 2001 Rheinhessen。すっきりとした味わい。
そして、ローストシェーブルのサラダ。シャビシュー・デュ・ポワトゥAOCを使用。カリッとしたパンととろりとしたチーズに野菜のマッチングが絶品。ドレッシングはクルミオイルとオリーブオイルが1:1でレモン汁が加えてあって酸味もいい感じだった。パンはいつものように宗像堂のもの。

Flower Fish

Display今日のテーブルディスプレイは、藍色を基調にした和風ティスト。布、陶器、ガラスと異なるテクスチャーが同系色で爽やかにまとめられていた。この陶器の魚は水に浮ぶので水盆にいれても涼やかな雰囲気を作ってくれるし、ダイソーで100円で売っていたりするので手軽でいいね。

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研究科6 ブルーチーズ特集

Cheese_all_1チーズ講座研究科6回目はブルーチーズ特集。今回はAOCのブルーチーズ7種類のうちの6種類と、幻のブルーチーズと言われるブルー・ド・テルミニョンで7種類。6種類は、ロックフォールAOC、ブルー・デ・コースAOC、ブルー・ドーヴェルニュAOC、フルムダンベールAOC、フルム・ド・モンブリゾンAOC、ブルー・ド・ジェクスAOC。あと1種は、ブルー・ド・ヴェルコール(サスナージュ)

青カビチーズと言えば、イギリスのスティルトン、イタリアのゴルゴンゾラ、フランスのロックフォールが世界3大ブルーチーズとして有名だけど、青カビをチーズの生地に植え付けて熟成させ独特の風味を作り出すブルーチーズは、フランスのみならずヨーロッパ各国および世界中で製造されている。

フランスのAOCチーズ43種のうち青カビタイプは先に書いたように7種。これらのチーズの産地は険しい山間部であり、低温多湿で冷涼な空気が自然に循環している洞窟が存在している。これはブルーチーズ製造の条件を備えた環境であることを物語っていて、チーズの製造法にはそれぞれ多少の違いがあり、それらがチーズの外観、組織、風味に特色を与えている。

[ブルーチーズの製法]

青カビの種類には、ペニシリウム・ロックフォルテペニシリウム・グロクムの2種類があるが、このふたつは本来は同じものだそうだ。グロクムを使うのは、ブルー・ド・ヴェルニュとブルー・ド・ジェクスの二つでそれ以外の5種類は、ロックフォルテを使っている。ちなみにイタリアのゴルゴンゾラは、グロクムを使用している。

作り方は、温めたミルクに青カビの胞子とレンネットを加えて凝固させる方法と、凝固させカードができてから青カビを加える方法の2種類がある。
前者は、ブルー・ドーヴェルニュAOC、フルムダンベールAOC、フルム・ド・モンブリゾンAOC、ブルー・ド・ヴェルコール(サスナージュ)、ブルー・ド・ジェクスAOCで、後者には、ロックフォールAOCとブルー・デ・コースAOCがある。

また、ロックフォールとブルー・ド・ジェクスは無殺菌乳が使用されている。

凝固は2時間程度でカードができるのだけど、これは山羊乳に比べると格段に早い。山羊乳だと36時間近くかかるのでやはりシェーブルには手間がかかるんだな。

できたカードは、カードナイフで1.5cmにカットし、もみほぐして隙間を作りながら型詰めを行なう。
型に移し替えながら反転を繰り返し成形を行なう。毎日表面に少しずつ塩を擦り込む加塩を行なう。ただしフルム・ド・モンブリゾンは、成形前のカードに塩を混ぜて作る。その後は、2cm間隔で金串を縦に突き刺し空気孔を開け青カビの育成を促し熟成させていく。青カビが所定の生育をみたら、ロックフォール、ブルー・デ・コースやフルム・ダンベールは、スズやアルミ箔で包装しさらに熟成させる。ブルー・ド・ヴェルコール(サスナージュ)、ブルー・ド・ジェクスAOC、フルム・ド・モンブリゾンAOCは、硬い表皮を作ることによって空気孔を塞ぐ。

と言うわけで、ロックフォールも室温でとろけ出したので早速試食を開始。

Roque_korse_verunie左から、ロックフォールAOC、ブルー・デ・コースAOC、ブルー・ド・ヴェルニュAOC。ロックフォールは、この中では唯一の羊乳でMGは52%で熟成は3カ月以上。ブルー・デ・コースはMG45%で熟成は70日以上。このふたつは洞窟での熟成なので期間も他のに比べるとかなり長い。ブルー・ド・ヴェルニュはMG50%で熟成は2週間〜。これはオーベルニュ地方産。

この3つの中ではやはりロックフォールが一番塩がきつく、ピリっとした味。サクッとした食感のあとは滑らかな口当たり。シンナーのような匂いと言う方もいたけど、私には、わずかにゴーティフレイバーが感じられた。写真では色が分かりにくいのだけど、並べて比べるとロックフォールは羊乳なので他と比べるとちょっと青白い感じ。

ブルー・デ・コースはやや黄色。やや塩辛くピリリ感は後から来る感じがした。モンベリアルドとオーブラックと言う品種の牛の乳が使われ、ロックフォールの牛乳版とも言われているのだけど、フェルミエ製はなく総て工場製で、しかもその工場も少なくいづれなくなってしまうかもしれないとも言われているそうだ。70日以上もかけて作るなら価格的に10倍近く高くうれるロックフォールの方がいいと考えるのは人情だものね。

ブルー・ド・ヴェルニュは、この中では一番滑らかでバターのようなコクがあり塩も控えめで食べ易い。皮はオレンジ色で弾力がある。このチーズは、オーヴェルニュの農民アントワーヌ・ルーセルの興味本位のふとした行動がきっかけでできたそうだ。詳しくはAOCのチーズたちを参照してもらいたい。

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パンはいつもの通り、宗像堂のもので、写真右のが新作サブリナ。サルタナレーズンとローズマリーで、そのまま食べてとっても美味い。ワインは、Henry Varnay Demi-Sec Blanc de Blanc Vin MousseuxとPasquier Desvignes Gevrey Chambertin 1998。Henry Varnayは、炭酸は少なめであまりスパークリングと言った感じではなくて、控えめな甘味で後味に独特の苦味が感じられた。Pasquier Desvignesは、かなり軽めの感じで飲みやすいワインではあるかな。

Hurumudanberu_monburizon左がフルムダンベールAOCで右がフルム・ド・モンブリゾンAOC。フルムダンベールはMG50%で熟成は28日以上。フルム・ド・モンブリゾンはMG50%で熟成は32日以上。フルムダンベールの特徴は青カビがパセリ(Persilleeペルシェ)状に入っている点。皮はシャリシャリとした感じで中は弾力があり、クリーミィ。モンブリゾンは、ボソボソっとした食感で塩気は少なくおとなしい印象。

Jekusuブルー・ド・ジェクスAOCはMG50%で、熟成は3週間〜。モンベリアード種の牛の無殺菌乳が使われ、表皮は硬く、ゴマ状のカビが特徴。やや苦味も感じられるが塩気も少なく見た目とは違いマイルドなブルーチーズ。ブルーチーズ好きにはちょと拍子抜けした感じもあるけど、食べ易いチーズかな。

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ブルー・ド・テルミニョンは、MGは50%で熟成は4〜5カ月。AOCではないが幻のチーズと呼ばれるくらいに貴重なもので入手しづらいそうだ。見た目は艶のあるアイボリーホワイトで、セミハードタイプのような外観。青カビは他のブルーとは違い、まるでカビが吹いているようにも見える。切り口も他のブルーのように穴があいている訳ではなくカビがあとから生えてきたようにさえ見える。食感はチーズと言うより芋ようかんのようだ。塩気は少なめで、ナッツの風味する。とても不思議な味でブルーチーズにもこんなのがあるんだなぁと思わせてくれる。

青カビタイプのチーズと言っても、実にいろいろなものがあるんだなぁと思う。先日食べた、スペインのヴァルデオンもとても美味しかったし、世界3大ブルーチーズ以外にもと言うか、それ以上に美味いブルーチーズがあるんだよね。やはり自分の舌で確かめないとダメだよね。

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さて、チーズのあとのサラダはブルーチーズのソースのサラダかとも思ったのだけど、さっぱりとしたトマトのサラダ。最後までブルーチーズでもと思ったりもしたのだけどこのサラダが抜群に美味かった(^^ よく冷やされたトマトの優しい酸味と甘さがブルーチーズの後味を優しくさっぱりと流してくれる。ドレッシングは、レモンオリーブオイル、ワインビネガー、黒コショー、ニンニク、イタリアンパセリに醤油が入っているそうだ。生のトマトは普段は余り食べない私だけど、これは真似して作ってみようと思わせる美味さだった。

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左は、本日のテーブルディスプレイ。クワズイモとこの赤い花は何かな?
入口を入った窓の近くの床には同じ花が飾られてあって(右)、繰り返しのデザインの基本みたいな感じでいいね。さて来月はチーズ教室はお休みなので次回は9月。

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研究科7 フランスチーズ特集

Cheese_all_2チーズ講座研究科7回目は、フランスAOCチーズ特集。今回でフランスAOCチーズ全43種類を食べたことになるんだよね。ブリ・ド・ムランAOC、ブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュAOC、ラングルAOC、マロワルAOC、カンタルAOC、サレールAOC、それとAOCではないけどトム・フレーシュの7種類。

AOCとはAppellation d'Oririne Controleeの略で、原産地呼称統制の意味。フランス農林省のINAO(Institut National des Appellation d'Origine)という機関が優れた農産物、酪農製品に対して保証する制度のことで、フランスのAOCチーズは2006年2月現在で43種があり、フランスチーズの生産量の15〜20%を占めている。スローフード運動やオーガニック製品が注目される現在、伝統的製法を固く守り続けてきたこれらAOCチーズはそれ自体がスローフードやオーガニック製品の代表と言える。

AOCチーズの認可条件は厳しく一旦認定されても年に数度の抜き打ちチェックが入り、規定に満たないものには改善命令が出され、中には認定取消しになることもあるそうだ。細かい規定条件は大きく分けて、1、原料乳の種類と産出地域 2、製造地域と製造方法 3、熟成地域と熟成期間 4、形、外皮、乳脂肪分 の4つがある。

Map_france地域を5つに区分すると、西部(Ouest)、中央部(Centre)、北部・北東部(Nord et Nord-est)、東部(Est)、オーヴェルニュ・南部(Auvergne et Midi)のエリアに分けられる。西部のチーズは4種で白かびとウォッシュ、東部は12種でハード系、青カビ、ウォッシュ、シェーブル。オーヴェルニュ・南部は15種で青カビ、ハード系、シェーブル、フレッシュタイプがある。
タイプ別に見ると、フレッシュ1種、白カビ5種、青カビ7種、シェーブル12種、ウォッシュ7種、ハード系11種であり、乳種別だと羊乳3種、山羊乳12種、牛乳28種となる。

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と言う訳でさっさく試食しながら各チーズの説明を聞くことに。今回はバラエティに富んだチーズなのでとても楽しみ。まずは、ブリ・ド・ムランAOC、白カビタイプで牛乳製。MGは45%で熟成は4週間以上。このブリ・ド・ムランAOCは白カビがやや退行して茶っぽい表面が現れ始めている。ちょうど食べ頃な感じ。香りも強くなく、滑らかで適度な塩味で豊かな風味が口の中に広がってくれる。ちょっぴとピリっとしてスパイシーでわずかに苦味も感じられた。

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Sasunage_label_1ブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュAOCは、牛乳製の青カビタイプで、MGは48%。熟成は最低21日間。表面に見えるのは自然な青カビ。香りは少なく、セミハードっぽい食感で塩もブルーにしては弱めで少し苦味もあるけど、あとで甘味も感じることができて美味い。スルメのような風味もあってブルーにしてはクセがなく食べ易いチーズだと思う。ブルー好きな人には物足りないかもしれないけどチーズとしては美味い。ブルー・ド・ジェクスよりバターっぽいですねと先生に言われたけど、ジェクスってどんな味だったかなぁ(^^; トホホ。

Wine_5今日のワインは、Vosne-Romanee 1994 Grand Vin de Bourgogne。ピノノワール品種。12年ものになっていせいもあってか、とても濃いワイン色。このワインはちょっと冷えているくらいが持ち味が活きるようだ。とても香りがよくて甘味と酸味のバランスがとてもいい。最後にデザートワインとして今日は、糸満ワインのパッションフルーツも久しぶりにいただいた。ワインじゃないんだけどパッションフルーツの香りがとてもいい感じだな。

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ラングルAOCは、牛乳製のウォッシュタイプ。MGは50%で熟成期間は、5〜6週間。リネンス菌で染まった綺麗なオレンジの表面を見るだけで美味しそうだ。滑らかでとろとろしている。口の中にコクのある甘味と塩味の絶妙のバランスが広がる。これは今日の中でも一番気に入ったな。やっぱり私はウォッシュタイプがとても好きなようだ。

Marowaru_1マロワルAOCも牛乳製のウォッシュタイプで、MG45%、熟成は最低5週間。これもいい塩加減。ちょっとざらっとした食感のあと滑らかに、コクと旨味が口の中に溶けていく感じ。皮がシャリシャリっとしているのはチロシン酵母なんだそうだ。アミノ酸だと口の中で溶けていくのだけどこれは、砂粒のような食感がある。焼きかまぼこのような風味もあるね。

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サレールAOC(左)とカンタルAOC(右)は、どちらも牛乳製のセミハードタイプでMGは45%。カンタルは、工場製で年間を通して作られ、生産量も18,000tあるのに対して、サレールの方は、4/15-11/15の期間限定ですべてフェルミエ(農家製)なので生産量は1,500tしかない貴重なもの。カンタルは殺菌乳を使ってもいいのだけれどサレールは無殺菌乳のみを使用。期間限定なのは、春から秋の時期に放牧して草花を食べさせることをするからなんだな。そのせいかスパイシーでピリっとしてて力強さを感じさせてくれるチーズ。セミハードなんだけど口に含むととろけてくれる。香りは人によっては臭いと思わせるほどの個性を持っているので皮を除いて食べてもいいそうだ。確かに悪く言えば雑巾の匂いのような気もするけど、湿った森の中の地面の香りのような自然な感じが私はするので嫌いじゃないな。カンタルの方は、サレールのような強い個性はなくてあっさりとしていて、とろけるまではいかなくてやや、もっさりとした感じもある。甘味はこちらの方が強いかな?こうやって味を比べるとすごく違いがはっきりするね。

Tom_freshトム・フレーシュは、牛乳製のフレッシュタイプで非熟成。MGは25%。これは、変わった味だなぁ。今まで変わった味のチーズはあったと思うけど、これは美味くないというか不味いに近いかも。苦いヨーグルトって言ったらいいだろうか。後味もなんかよくない。食べてると慣れてはくるんだけど、このまま食べ続ける気にはちょっとならない。
Arigo地元のオーヴェルニュではアリゴという郷土料理に使うのだそうだ。作り方は、マッシュポテトを裏ごししたもの400gに、トム・フレーシュ200g。バター300gに生クリーム10g。それにニンニクと塩コショーをよく錬るように混ぜあわせる。必要に応じて牛乳を加える。ブレンダーでやると楽だしニンニクも滑らかなに混ざるようだ。で、これはとっても美味い。あのチーズがこんなに変身するとはね。この料理をするためにこのチーズがあるらしいのだけど、私としてはこの若いチーズをなんとか美味く食べようと工夫してできた料理じゃないかなぁと思うんだけどな(^^;。

Salada Salada_p_1

今日のサラダは、オーヴェルニュのマッシュルームサラダ。クレソンたっぷりでさっぱりとしていてとても美味い。ところでクレソンって葉っぱのところだけ普通は食べるんだね。私は茎まで刻んで食べていたな(^^; 茎は、スープとかに入れるととても美味いらしい。今度はそうしてみよう。

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研究科8 DOPチーズ研究

All061024研究科8は、DOPチーズ研究。イタリア、スペイン、ポルトガルのものがあるけれど、ポルトガルのは最近は輸入されず入手できないので前者2つとなった。今回食べたのは、ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノDOP、クァルティローロ・ロンバルドDOP、アズィアーゴ・ストラヴェッキオDOP、フィオーレ・サルドDOP、アルスア・ウジョアDOP、ケソ・サモラノDOP、ケソ・マホレロDOPの7種。それとピンザブランの泡盛ウォッシュに、てだこ亭の飯塚さんが持ってきた蔵王のブルーチーズで計9種類。

1.イタリアDOP(Denominazione d'Origine Protetta)チーズ
Map_italyイタリアのDOPは最近加わったホエーチーズのリコッタ・ロマーノを加えて32種。イタリアチーズの特徴は、山羊乳、白カビチーズがなく、セミハード、ハードタイプが多く、ハード系の生産量が全体の40%を占めること。またチーズ作りには、ミルクと凝乳酵素、塩のみが使用される。イタリアは南北に細長く伸びた半島で火山帯が多く、さらに地中海、アドリア海、イオニア海に囲まれている。北部でアルプスを背にした豊かな牧草地帯では牛乳のチーズが数多く製造されていて、中南部では暑く乾いた気候のため羊乳や水牛乳、山羊乳のチーズ作りが行なわれている。

2.スペインDOP(Denominacion de Origen Protegida)チーズ
Map_spainスペインチーズの分類は乳種によって、牛、羊、山羊、それらの混乳に分類される。(魅惑のスペインの記事を参照)ハード系が50%を占め、DOPチーズは現在18種。ただしこの数字は年によって突然変わったりするので大体の数と憶えていた方がよさそうだ。イタリアのDOPチーズにしても混乳でもよかったりとAOCに比べると緩やかな規制だったりするのだけど、スペインはさらに輪をかけているのかもしれない。スペインはイベリア半島の5/6を占め、三方を海に囲まれている。北部は緑のスペインと呼ばれ、降水量が多く豊かな牧草に育まれた牛乳のチーズが多く、中央部はメセータと呼ばれる高原地帯で羊乳チーズが多数生産され、地中海に面した東部・東南部は温暖で乾燥した気候のため山羊乳チーズが多い。

3.ポルトガル(Denominacao de Origem Protegisa)チーズ
DOPチーズは10種類で、羊、山羊、牛、またはそれらの混乳で作られるものが多い。大きな特徴は凝乳酵素に植物性レンネット(朝鮮アザミのおしべ)を多く使用していること。イベリア半島の南西に位置するポルトガルはアゾーレス諸島、マディラ諸島及び本土の西と南が大西洋に面しているため、伝統的に漁業が盛んな国である。酪農も古代から行なわれている生活手段で、中でもチーズは最重要の製品である。

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ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノDOPは、イタリアのシェーブル。MGは45%で非熟成。今回食べたのは山羊乳100%のものであるけれど、混乳製のものが多いようだ。製造後7〜10目くらいではないかとのこと。爽やかな酸味があり、ヨーグルトのような風味で、甘みも感じることができる。山羊特有のクセもなくサラッとした食感で、喉ごしがひんやりと乾燥したような感じを受ける。

Quartirolo Quartirolo2

クァルティローロ・ロンバルドDOPもイタリアでウォッシュタイプ。牛乳製で、バターを作った残りの部分で作っているためにMGは30%とやや少なくて熟成期間は5〜30日。クァルティローロ(Quartirolo)とは4度目の刈り取りと言う意味だそうだ。ウォッシュなので香りはやや強めで、味は滑らかなプロセスチーズのような感じで、かまぼこみたいでもある。

Aziagoアズィアーゴ・ストラヴェッキオDOPもイタリアで、昔は羊乳だったようだけど今は牛乳製のハードタイプ。MGは44%で熟成は18〜24カ月。熟成期間が短いものは、アズィアーゴ・フレッサートと呼ばれているそうだ。香りは弱めだけどいい感じ。ちょっとぱさっとした食感だけど口の中ではクリーミィに変化する。塩加減もちょうどいい。皮の部分がカリッとした食感。チーズ鱈にちょっと似ているかな。

Fioreフィオーレ・サルドDOPもイタリアでセミハードタイプ。羊乳でMGは40%。熟成は6カ月。表面はスモークされていて皮の部分はほのかにスモーク臭がするけれど、全体的には森の中の湿った地面のような香りがある。旨味成分がとても強いように思う。皮がカリッとしているのもいい。

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アルスア・ウジョアDOPは、スペインの牛乳製のセミハードタイプ。MGは45〜48%で、最低15日の熟成で最近DOPになりたて。これは見た目もすごく美味そうだけど、実際今日食べた中では一番気に入った。外側の方はちょっとサクッとした感じで内側はバニラクリームのように滑らかで、チーズのシュークリームのようでもある。味は濃厚で、かつあっさりとした風味で塩の加減もすごくいい。ハード系の多いスペインのチーズの中では独特な食感で、こういうのは初めて食べたなぁ。

Keso_samoranoケソ・サモラノDOPもスペインのセミハードタイプ。羊乳でMGは45%。熟成は9カ月。外側に綺麗な模様がついている。こういうのをマンチェゴスタイルと呼ぶらしい。ケソ・サモラノDOPに限らずスペインのチーズには表面に型押しがされているものなどが多いのも特徴のようだ。味だけではなく見た目にも他と違いを強調するのはスペイン気質なんだろうね。アミノ酸を凝縮したような力強く深い味わいが口中に広がる。塩が強めというよりきりりと塩で引き締めたスパイシーな辛みがあり、泡盛やウィスキーのような強い酒とも相性がよさそうな感じがする。

Keso_majoreroケソ・マホレロDOPもスペインのセミハードタイプで、山羊乳のもの。MGは52〜55.5%で熟成は20日〜。これは7月にラ・コールで行なわれたおいしいチーズを楽しみ会で食べたことがある。その時の感想は、濃厚なミルクから作られる酸味とコクのバランスが絶妙。最初の食感はちょっとサクッとした感じですぐに爽やかな酸味と甘味が口に広がってバランスがとても素晴らしい上品な味。と書いたのだけど今日食べたのは、状態がそれほどはよくなかったせいか、香りが少なくクセのない食べ易いチーズと言う印象だった。おそらく上品な味と言うのは、流通や保存状態の過程でのバランスがとても難しいものなんだろうと思われる。

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今日のワインは、Amarone 2001 Tedeschi Valpolicella Classico。ぶどうを干しぶどうにしてから作るので、甘みが強めだけど、すっきりとした甘さ。ブルーベリーやサクランボのような香りがとてもいい。パンはいつものように宗像堂のパン。ジャムは、国場先生の親戚の方の手作りの梅とリバーブ(西洋フキの茎)。

Salad061024サラダは、とても香りのいい木ノ子のサラダ。エリンギ、エノキ、シメジ、舞茸とベーコン、ニンニクの相性は抜群。味付けはピジョンマスタード、オリーブオイル、レモンオリーブオイルだそうだ。シンプルながらすごく美味い。これは私も作ってみよう。

Pinza_wash4 Pinza_wash

Pinza_wash_pピンザブランは、おなじみはごろも牧場の沖縄唯一のシェーブル。それを国場さんが泡盛でウオッシュして熟成したものがこれ。手前の3つは1カ月もので、奥のオレンジ色したのが2カ月目のもの。今回はその2カ月目のものを試食。30度の泡盛を15度に水割りした泡盛でウォッシュするのだけど泡盛ならどれでもいいと言う訳ではないのだそうだ。この辺りはここでは余り詳しくは書けないのでご了承を。で、食べてみた。これはもうシェーブルと言うより豆腐ように近いねっとりとした食感で、喉を通る時にはゴーティフレイバーと泡盛の香りが渾然一体となった味。何も言われなかったら豆腐ようと間違う人もいるかもしれない。塩気が強調されているけれど、塩辛いと言う訳ではなくてピリっとした風味で、これは泡盛とよくあいそうだなぁ。

Chirashi今週の日曜、那覇市松山のラ・コールで開催される美味しいチーズを食べる会の「チーズと泡盛」では手前の熟成1カ月のものがでるらしいのだけど、こちらも楽しみだ。どんな味がするんだろうか。問い合せはラ・コールへ。沖縄県 那覇市 松山 1-7-1 tel. 098-860-8777 fax. 098-860-8811

蔵王のブルーチーズは、クリーミィで塩加減も強くなくクセも余りなくて食べ易いブルーだった。ちょと優等生的?って感じかな。

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デザートは先生手作りのパンプキンパイ。カリッとしたパイとねっとりと自然な甘さのカボチャのペーストの組み合わせがとてもいい。香ばしくもありコーヒーとともにいただくとシアワセな気分で、お腹も満足!

Awamori_mister_preおっと書き忘れていたのだけど、国場先生は本年度の泡盛マイスター試験に合格されたそうです。おめでとうございます。ますますピンザブラン泡盛ウォッシュにも磨きがかかることでしょう(^^ 

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研究科9 チーズの旬を楽しむ

チーズ講座研究科の第9回テーマは、チーズの旬を楽しむ (季節のプラトー作り)。実は、今回はすっかりと忘れてしまっていて、「来ないの〜?」と言う飯塚さんの携帯メールが入っていたもののマナーモードにしたままで気づいたのが、もう終わってる時間という様だったのでした。先生ゴメンナサイ。と言う訳で今回は、先生のレジメの写しだけということになります。

国場先生の撮られた写真ができたら掲載したいと思いますので、お楽しみに。

チーズにも旬があり季節に合わせたチーズのプラトーを作っておもてなしをすることは、それだけで会話が弾みパーティーを華やかなものにしてくれる。

プラトー作りのポイント
1.原則としてチーズは大きな塊で出すほうが豪華に見えるが、切り分けるサービスをしてくれる人がいないと食べにくいものである。小さく切って美しく並べると見た目も華やかで食べやすい。
2.チーズを小さく切って並べる場合、型崩れを防ぐためハード系のチーズを使用する。
3.超硬質チーズ(パルミジャーノなど)は砕いて小さな容器に入れる。
4.中心を決め左右対称に並べる。
5.チーズ以外にフルーツ、ドライフルーツ、野菜類、ハーブなどを彩りと栄養補給の目的で使用する。
6.室内が暑い場合チーズが溶け出ることが考えられるので、ストッパーなどを利用するか流れ出てもいいように最初から容器に入れておく。

チーズの盛り合わせ方
1.チーズを切り分けてお皿に盛り合わせる時、一番大切なことは切り口を手前に向けることである。切り口が向いていないと見た目が美しくなくチーズの内部の状態を見せることが出来ない。
2.並べ方は平行、三角、菱形などにし、風味の穏やかなチーズを手前に個性の強いチーズは奥に配する。

本日のチーズ
1.モタンシャランテ  2.ゴルゴンゾラ・ピカンテ 3.クリームチーズ  4.ヌーケルオスト 5.ノルベジア 6.コンテエクストラ  7.モンドール

本日のワイン シードル/ジュリアン・フレモン
本日のサラダ スティックサラダ チーズディップ添え

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そばーじゅで職人魂

in01.jpgそばーじゅは(正確には、そばぁーじゅで、「ば」はうに点々を打つのではあるけど、難儀な名前だなぁ(^^;)、那覇市の泊小学校の近くにあるこぢんまりとしたフレンチレストラン。末吉シェフの作る料理はいつも食べるものに驚きと満足を与えてくれるので今度は何だろうと楽しみになる。今回はお店を借りきって18名でチーズ教室のメンバーでパーティ。さすがの末吉シェフもスタッフ2名ともども大忙しだったと思うけどとてもスムーズなサービスには感心させられるね。

今回は、チーズ教室研究科の最後の実地授業と卒業式に、おいしいチーズを楽しむ会も兼ねている訳で、テーマはそばーじゅにぴったりのアルティザナル。つまり職人魂。末吉シェフの素晴らしい料理やチーズ職人の丹精込めたチーズの数々を味わいながら職人魂を感じてもらうのが今回のテーマなんだそうだ。長い歴史に培われたフランスの食文化、それに関わる職人たちの心意気をMOFチーズ部門の議長であるロラン・バルテレミー氏は「チーズ職人の仕事とは、液体を固体に変え、それを五感に訴える完全な品質まで持って行かなければならない、すなわち活きている、進化する原料の精製を最善の状態にするということ。」と言い切っている。

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最初はシャンパーニュ。ボーモン・デ・カレイエール・グランド・レゼルヴ・ブリュット(Champagne Beaumont Des Crayeres Grande Reserve)で、すっきりとした辛口で美味い。アミューズ・ブーシュ(amuse bouche オードブルの前の軽い突き出しのこと。ブーシュは口の意。)は、オマールのサラダ・茶巾仕立て。中を開けるとパパイヤやエビのミソのソースがかかっていてワクワク。食べるとオマールエビがプリプリでパパイヤやミソの甘みと合わさってすごく美味い。もっともっと食べたい感じ。前菜の1皿目は、門司産カキのチエード。フランスでも生牡蛎が苦手な人がいて、そういう人のためにほんのりと熱を加えた料理だそうだ。ポロネギを載せたのは末吉シェフのアイデア。塩もコショーも使っていないシンプルな料理だけど牡蛎の汁ごと食べると至福の味だなぁ。もう3個くらい一気に食べてみたいと思わせてくれる。

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前菜の2皿目は、ランド産フォアグラのテリーヌ・コンソメゼリー寄せ。これまたすごい。フォアグラもコクがあってすごく美味いのだけど、コンソメのテリーヌが旨味が凝縮されていてすごい味だ。コンソメは1/10まで煮詰めさらに、ポルト酒やマデラ酒などを加えさらに半分に煮詰め、最後に野菜と卵白であくをとって仕上げる大変な手間をかけた逸品。その次魚料理は、ヒラメのブレゼ・ワタリガニのスープ添え。ブレゼとは、蒸し焼きのことだそうだ。廻りのスープはワタリガニ。本来ならボールに入れて浸かった状態で出したかったそうだけど、今回は18名もの大所帯なのでさすがに食器が足りなかったと恐縮されていたけど、味はとてもいい。ソースにパンをつけて食べるとまたこれが美味いのだ。

ワインは赤と白。赤は、マイアーナ・サリーチェ・サレンティーノ・ロッソ(Maiana Salice Salentino Rosso 2003)。イタリアブーリア州 ネグロアマーロ、マルヴァジア、ネーラ種使用のミディアムボディ。聞いたことのない品種だけど、香りがちょっと変わっていて、バランスのとれた飲みやすいものだった。白は、オーストラリア産のPeter Lehman Berossa 2005 Rieslingで、すっきりとしていい感じ。
ここで、舌休めのグレープフルーツのグラニテ。爽やかな酸味。

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ここまでは、いつもに比べると量的には少ないかなぁとも思ったりしたのだけど、メインの仔羊のパイ包み焼き・マリアカラス風は、いきなりヘビーなボディブローをくらったような力強い一品。仔羊には、フォアグラとトリフュと木ノ子(マッシュ)まで入っているのだ。マリアカラスが愛したメニューなんだそうだ。私的には、ここまで凝ったものより、去年食べた時の仔羊(左の写真)の方が肉らしくて好みだけど、これも火の通し方も絶妙で美味い。甘みのある濃厚なソースもあいまって力強い。これもソースをパンでぬぐって食べるのだけど、今日はたくさんパンを食べたなぁ。

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この時点でお腹は急に満腹に近くなったのだけど、さらにチーズ教室らしいチーズプラトーが登場。パンの右から時計回りに、ヴィニュロン コンフィチュール フランボワーズ、トメット ド シェーヴル ボージュ、トム・オ・マール・ジュラ、フルム・ダンベール、ギャルソンチーズ工房のシェーブルの若熟と適熟の6種類。

ヴィニュロン・コンフィチュール・フランボワーズ。フランス・アルザス産の牛乳製でMG50%。コンフィチュールとはジャムのことでアルザス産のラズベリーがサンドされている。古いレシピを元にマンステール生産者のフィシェール家が新たに作ったもの。マンステールは私の好きな滑らかで、かつクリーミーなウォッシュタイプのチーズ。フルーティーな香りが広がるから、さらに美味い。

トメット ド シェーヴル ボージュは、フランス、サボアの山羊チーズで、ゴツゴツした固い灰色の表皮。ねっとりしていて濃厚なコクがあるね。トメットとは小さなトムと言う意味でなんだけど、トムは、チーズの製造工程の初期段階でカードを粉砕して圧縮機にかけた段階のチーズのこと。ねっとりとクリーミーで濃厚な山羊乳の味わい、塩味のバランスが絶妙なシェーブル。これはアルパージュからのこの会へのプレゼント。アルパージュは、いつも最良のチーズを提供してくれるこぢんまりとした素晴らしいチーズショップ。ここなら安心してチーズを注文できる。

トム・オ・マール・ジュラは、フランス・フランシュコンテ地方産で牛乳製。表皮をマールで拭いて仕上げているセミハードタイプのチーズ。表皮に、直接マールをふりかけるかマールを湿らせた布でチーズの表皮を拭いているらしく、ウォッシュと同じような香りがして、甘味のとコクのある味わい。

フルム・ダンベール・モランは何度も食べたことがあるけど、美味いブルーチーズ。フランス・オーヴェルニュ産の牛乳製でMGは、50%じんわりと甘くしっとりした口当たりでミルクの甘味とチーズの塩味がほどよい。
チーズ入門8のチーズの保存シュヴァリエ・ディナー研究科2研究科6でも紹介している。

最後の2つは、群馬にあるギャルソンチーズ工房のシェーブルの1カ月熟成と2カ月のものの6種類。1カ月のものは灰がまぶしてある。これを作っている熊井さんは、彫刻家なのだそうだ。飼い始めたヤギの乳量が多く飲みきれないのでチーズ作りを始めたきっかけとのこと。桑の葉だけを食べさせているそうなんだけどそうすると乳量がなんと3倍にも増えるらしいのだ。しかも温度調整された部屋で3日間もかけてホエーを抜くそうだ。それがまるで絹のようにきめ細かく滑らかな味を生み出すんだろう。1カ月のものは、ゴーティフレーバーもほとんどなくとても爽やかで気持のいい酸味のあるシェーブル。ピンザブランも滑らかなんだけど、これと比べるとざらっとした感触と思ってしまうかもしれない。2カ月のもものは、ねっとりとしていて濃厚でまろやか。これは口に含むとゴーティフレーバーが抜けていくのだけどなんとも上品な味わいだ。シェーブルは今までいろいろと食べてきたけど、これはそれらのどれよりも上品でインパクトのあるチーズじゃないかなぁと思う。これは、マスター会から提供していただいたものだそうだ。感謝。

Dessert_sova最後のデザートは、主催の国場さんリクエストのリバーブ(西洋フキの茎)のタルトとプディング・ド・フロマージュ。タルトはサクッとした食感と爽やかな酸味がよく、プリンはねっとりとしたコクのある味。プリンをタルトにのせて食べてもいける。そしてコーヒーと大満足でお腹一杯の夜だった。
あ、ここのお水はとても美味くて料理の口休めにもすごくいいんだけど還元水を使用しているとのことだ。料理は美味いのに水が美味くない店がたまにあるけど、料理を食べれば食べる程に水の味ってよく分かるものだから大切だよね。

Studentsさて入門科に始まり3年間のチーズ教室も今回で無事卒業。お二人は余りに楽しいので留年して来年も研究科を続けるとのこと。私も機会があれば参加してみたいな。特にチーズプラトーは未履修だしなぁ。ともかくこの3年間に、ほんとにいろんなチーズを食べる機会があり楽しいセミナーだった。覚えていないチーズもたくさんあると思うし、これからも機会があるごとにチーズに接していきたいなと思う。国場先生ありがとうございました。そしてこれからもよろしく。

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