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研究科4 乳種の違い2

All01チーズ講座研究科4回目のテーマは乳種の違いの2回目。今回のチーズは、サンタンドレ、ブリケット・ド・ヌーシャテルAOC、ブルー・デ・カプラ、ブルー・ド・ボンヌヴァル、ウベル・フィウリツ、スーマントラン、グリュイエール、グリュイエールダルパージュ。実は、今回はすっかりと忘れていてメールが来なかったら多分すっぽかしていただろうなぁ(^^; それでも大遅刻なので今回のレポートはレジュメを中心として。

チーズの味を決定づける要因として前回は原料乳の獣性の違いを勉強したのだけど、今回はもうひとつの要因であある飼料について。

離乳期前の子牛の胃内には微生物は存在しないが、牧草の摂取により外界の微生物が飼料と共に胃内に定着する。これら胃内に棲ついた微生物の助けを借りて粗飼料の成分である繊維質(セルロース)が分解されて体内に吸収される訳なんだそうだ。

牧草には、生草乾草があり、繊維質に富み反芻動物の消化機能に適している。

春の草は、栄養分が高くチーズ作りには最も適していると言われるが、繊維質が少ないために乳中の脂肪分が他の季節に比べ減少傾向にある。

夏の草は、日光の恵みをたくさん受けて成長しているので繊維質が増え、カロチンが豊富なためチーズ自体が黄色くなる。山岳地帯の冷涼な気候を利用してアルプスに放牧し、それから採れる乳で作ったチーズは品質に優れ、特にアルパージュものとして珍重されている。

乾草は、牧草を天日干ししたもので、繊維質が豊富で乳脂肪分を高めるのに適している。

最近では薬物の影響なども心配されることが多いけれど、チーズ製造に関与する微生物の活動を停止ささられるため、病気治療で抗生物質を投与された家畜の乳は利用できない。
農薬や大気汚染による化学物質は、飼料や飲料水を通して家畜に吸収される訳だけど、チーズ作りにおいても微生物に与える影響は少なくないと思われる。また、近年の遺伝子組み替え技術やホルモン処理された家畜の影響などまだ分からないことも多いようだ。


さて、試食だけど、遅れてきたこともあって次々に食べたのでよく分かってないような気もする(^^;

All02

手前のがブルー・デ・カプラで奥のが、ブルー・ド・ボンヌヴァル。真ん中の右の背の高いのが、サンタンドレで左がブリケット・ド・ヌーシャテルAOC。

ブルー・デ・カプラは、イタリアの青カビタイプで山羊と牛の混乳。MGは不明。塩加減もよくてなめらかな食感。
隣のブルー・ド・ボンヌヴァルはフランスの青カビタイプでこれは牛乳製。MGは48%。熟成は2カ月。ブルー・ド・ボンヌヴァルより塩気は少ないかな。ちょっとざらっとした食感とピリっとした味がする。

サンタンドレはフランスの白カビタイプで牛乳製。MGは75%もあって熟成は3週間。とてもクリーミーで美味い。塩はちょっと強めかな。皮の部分もアイスサンドのクッキーみたいな食感で楽しめる。
ブリケット・ド・ヌーシャテルAOCも同じくフランスの白カビタイプで牛乳製。熟成も同じ3週間だけど、MGは45%。滑らかでこれもやや塩はきつめかな。でも、どちらも美味い。

Wine_2 Pan_2

今回のワインは、モメサン・シャルドネ・ニダベイユ2004とシャトー・ド・トラシー2003。シャルドネとソーヴィニオンブランの品種の違いなんだけど、一応私もブラインドティスティング。白の違いって分からないんだけど(じゃぁ赤は分かるのかと言われると困るけど)、コクのある方がやっぱりソービニオンだろうと思ったらその通りだった。左のがそれ。色もちょっと濃い。

パンはいつもの宗像堂のもの。あれっ?作り方変えたのかな?いつもと食感とかが違うような気がしたんだけどな。

Uberu_sumantran左のとろとろなのが、スーマントランで右はウベル・フィウリツ。
スーマントランは、フランスのウォッシュで牛乳製。MGは45%。熟成は5〜6週間。ウベル・フィウリツもフランスのウォッシュだけど、こちらは羊乳でMGは50%。この二つはブラインドテイスティング。う〜んこれはかなり難しい。でもウベル・フィウリツの方がほんのりとゴーティフレイバーが感じられた。このスーマントランは、とろとろで塩気もよく濃厚な味がしてすごく美味い。ブルゴーニュのブリオンで作っているんだそうだ。ウベル・フィウリツも滑らかな食感で、皮もカリッとした感じで美味い。

Gurueru Gurueru_p

グリュイエール、グリュイエールダルパージュ。写真ではちょっと色が分かりづらいけど、左の写真の手前と右の写真の左がダルパージュ。最初の説明でも書いたけど、アルプスに放牧し、それから採れる乳で作ったもので、6〜9月の間までしか作れないのでグリュイエールの生産量の1.5%しかなくて価格も倍以上するそうだ。比べてみるとダルパージュの方が複雑な味がするね。でも私には普通のグリュイエールでも十分かもしれないなぁ。

Salada_bowl Salada_p

今日のサラダは、ウォルドルフサラダにこのグリュイエールを加えた國場先生のオリジナル。ウォルドルフサラダ(Waldorfsalad)は、ニューヨークのウォルドルフ アストリアホテル(N.Y.Waldorfastoriahotel)のシェフが作り出した有名なフルーツサラダ。マヨネーズ3にヨーグルト1の割合にレモンを加えたドレッシング。セロリとリングにカリカリっとしたクルミがアクセントでとても美味い。

Book_cheese_nyumon先月、頼んでおいた國場先生の師でもある服部宏・白石俊夫共著のチーズ入門が届いていた。昭和56年に初版がでてから何度か改訂された最新版。まだ読み始めたばかりだけど、チーズについてとても詳しく書かれているようだし、新書判なので持ち運びにも便利。おすすめですよ。

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