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上級8 イタリア特集

all毎月第三火曜のチーズ講座上級編。今月(2005/10月)で8回目。今回はイタリア特集。
食べたのは、 カチョッタ、タレッジオDOP、カステルマーニョDOP、ピッコロ・グレッジュ、スカモルツァ・アッフミカータ、モンダーズィオDOPそれと田園ブリーに、ピンザブランの3タイプ。
イタリアは緯度的には東北・北海道に相当するけど、地中海性気候のために温暖な国。チーズの生産量では世界第4位で一人あたりの消費量ではフランス、ギリシャに次いで第3位で一人当り1年間に20kg。イタリアチーズの特徴としてはハード系が全体の40%を占めるということがある。ミラノを中心とするロンバルディア地方が生産地の中心だけど土地のやせた南部では羊乳や水牛、山羊乳のチーズが多く作られている。北部が牛を中心とした食とすると南部はオリーブオイルを中心とした文化とも言えるそうだ。

kachotaカチョッタはロンバルディアの白カビタイプで牛乳製。MGは45%で熟成は3週間。真っ白で物足りないと感じるくらいあっさりとしていて食べ易い。コショーをかけてやるとアクセントにもなって美味い。味噌とかワサビ醤油でもあうんじゃないかと思ったりする。

tarejio_dopタレッジオDOPはロンバルディアのウォッシュタイプ。牛乳製でMGは48%の熟成40日。塩気はやや強めだけど、クリーミィで口の中でとろけてしまう。ピリっとした後味もするし、シャリシャリっとした食感もあって今回の中では一番のお気に入りかもしれない。

kasuterumanyo_dop幻のチーズとも呼ばれている生産量が少なく入手しにくいカステルマーニョDO@はピエモンテのセミハードタイプ。これも牛乳製だけどMGは34%と低め。熟成は2〜6カ月。写真では綺麗な切り口の色だけど本来は青カビが組織の中まで入り込んでいたり、味ももっと荒々しいワイルドな感じなんだそうだ。サラサラっとした食感というかポソポソっとした食感と言った方がよいかな。旨味は強くやや強めな酸味もいい感じだ。

piccorogurejuピッコロ・グレッジェはサルディーニャのハードタイプで羊乳。MGは35%で熟成は3〜4カ月。MGはカステルマーニョと同じく35%と低めだけど、水分が多く含まれているのかこっちはややねっとりとした食感。あっさりとした味だけどコクもあって食べやすいチーズだ。皮にはちょっと苦味があった。

sukamorutua_afumikataスカルモルツァ・アッフミカータはカンパーニャのフレッシュタイプ。ひょたん型のユニークな形状をしていてスモークされている。牛乳製でMGは45%。フレッシュタイプなので非熟成。ふわふわっとした軽い食感で、スモークのほのかな香りがよく塩気はやや強め。ビールとかウィスキーにもあいそうだ。

montazuo_dopモンダーズィオDOPはヴィネトのセミハードタイプ。牛乳製でMGは40%。熟成期間は2カ月〜。これはすごく弾力のあるチーズで、噛んでいると旨味が口の中に広がってくる。チーズ鱈がちょっと固くなったような感じかなぁ。するめっぽい感じでもある。

denenburidenenburi_pk田園ブリーチーズ しっとり厚造りは、てだこ亭の飯塚さんの差し入れ。皮はクッキーのようなサクッとした食感で中はとろぉ〜りとすごくクリーミィでまるで上質のバターのような感じ。塩味もちょうどいい感じでクセもなくものすごく食べ易く美味いチーズでちょっとびっくり。

pinza今週の沖縄の産業祭りにも出品するピンザブラン(沖縄県産シェーヴル)の試食も。今回は20日熟成目の白カビタイプと、白カビを吹き付けずに自然に熟成室の白カビが付着したものを味比べ。比べてみるとおもしろいことに、自然に白カビが付着したものの方が味がいいのだ。これは吹き付ける量とも関係するかもしれないのだけど、新城さん曰くチーズは奥が深いなぁとのこと。もうひとつは同じく自然に白カビがついたもので熟成が4日若いもの。これと比べても4日の差で味が変わるんだからおもしろい。普通だとこういう食べ比べはできないので貴重な体験だな。さてピンザブランのパッケージもようやく完成!出品にも間に合って正式なピンザブランのデビュー。箱の中にもいろんな情報や写真が満載なので思わず分解したくなるパッケージになったんじゃないかと思う。ぜひ買い求めてみて確認して欲しいなぁ。

pinza_pk01 pinza_pk02

wine本日のワインは、Torricella 2003 ChardonayとFontanafredda Barolo2000。シャルドネの方は、すっきりとした辛口。バローロは温度があがってくるとふくよかな香りがなんともいい美味いワイン。

salada本日のサラダは、ルッコラとパルミジャーノ・レッジャーノのサラダ。胡桃オイルと12年もののバルサミコに粒マスタードも隠し味で入っていて旨味たっぷりでチーズをたくさんいただいた後にはとても嬉しい逸品だった。パルミジャーノは、國場先生の用意したものに、日曜にラ・コールで行なわれたおいしいチーズを食べる会でもだされたパルミジャーノの削ったものをダブルにした贅沢さ(^^

biscotteさらにデザートは國場先生が夜なべして作ったお手製のビスコッティ。カリッとした歯触りで甘さもよくすごく美味かった。娘にとお土産にいくつかいただいた。帰ってテーブルの上に置いておいたのだけどさっき見たら影も形もないのできっと満足したんだろう。今日帰ってきたら聞かないといけない(^^;

hyokahyou本邦初公開の私のチーズ評価表がこれ。毎回、何枚かのレジュメをもらうのだけど、食べたチーズを自分なりに感想とかを書く用紙なのだ。 写真は撮ってるけど、それに頼ると思わぬ勘違いをしたりするので、簡単にカタチも描き留めるようにしてる。でも言葉で味とか書くのは難しいなぁと毎回思うなぁ。

deco pan jam

毎回、テーブルデコレーションが工夫されているけど、今回は秋らしい雰囲気。毎回用意されるパンも美味いけど、メンバーの一人が友人からいただいたという杏?の自家製ジャムも自然な酸味が美味い。

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