AOC,DOPチーズの食べ比べ
ひょんなことから、チーズ教室に2月から通うことになった。講師はチーズプロフェッショナルでフランスチーズ鑑評騎士(シュヴァリエ・デュ・タスト・フロマージュ)でもある國場百合子さん。生徒には料理工房てだこ亭の飯塚未登利さんや、ハーバービューのソムリエの方に、沖縄で初めて山羊ミルクからチーズを作ろうとしている新城さんがいる。
毎回何種類かのチーズとワインと料理を試食しながら講義を10か月に渡り受け、最終回にテストがあり受かると次の過程に進むことが出来る。第一回目は、チーズの歴史、第二回目がチーズの種類で今回はAOC,DOPチーズと食べ比べ。今回のチーズは下の写真。
1.モッツアレラ・バッカ
2.モッツアレラ・ディ・ブッファーラ
3.カマンベール(十勝)
4.カマンベール・ド・ノルマンディ AOC
5.サンネクテール AOC 工場製
6.サンネクテール AOC 農家製
7.パルミジャーノ・レッジャーノ DOP(パルメザンチーズと比較)
8.さくら(北海道産でヨーロッパのチーズオリンピックで銀メダルを受賞したもの)
9.北中城はごろも牧場のシェーブル(試作品 試食4回目)
左が2のブッファーラで水牛のチーズ。右がバッカで牛。
同じモッツアレラでもこのふたつは見た目に違っていて、ブッファーラは、白くてふっくらとしててプリプリツルツル。バッカのほうはちょっと黄身がかっていて、つぶれた感じ。味もブッファーラは表面はわずかに歯ごたえがあって中身はジューシー。少し酸味があり爽やかな味。バッカのほうは、繊維質のない鶏肉みたいな感じで酸味も少なくチーズというよりかまぼこみたいな感じだった。
これは本日のサラダのトマトのカブレーゼ。トマトとバジルとバッカのサラダ。手でちぎったバッカソースにからんで鶏肉にも似た食感はチーズを感じさせない。てだこ亭には、これにヒントを得てバッカの替わりに島豆腐を使ったメニューがある。
十勝のカマンベールはクリーミィではあるけれど、4.カマンベール・ド・ノルマンディ AOC に比べると物足りない。没個性的な印象を受ける。カマンベール・ド・ノルマンディは、歯ごたえも塩味もはっきりしていて、お新香にちょっと似た風味があるようだ。下の写真はリンゴにカマンベールを載せて熱を加えたもの。デザートとしてもグッド!
サンネクテールはセミハードタイプのチーズで、前回までセミハードとハードタイプは余り好みではないと思っていたけどこれはかなクリーミィで美味かった。同じサンネクテールでも工場製と農家製では随分と見た目も味も違うものだ。
これは工場製。外側の皮も整った感じ。セミハードにしてはクリーミィでちょっとはんぺんみたいな食感で、未登利さんが言うには白ゴマの風味がするらしい。
こっちは農家製。外側の皮もワイルドな感じ。一番の違いは香りで、青っぽいというかさやエンドウのような香りがする。こっちのほうが美味い。
チーズにはストレーザー協定ってのがあって、原産国以外で決められたチーズの名前は使用を禁止または限定されるのだそうだ。そのなかには、ロックフォールやゴルゴンゾーラ、パルミジャーノ・レッジャーノ等があり、そのためにアメリカではパルメザンチーズというのがあるらしい。写真はそれの比較。比べてみると一目瞭然で、まず色がパルメザンは黄色いがパルミジャーノは真っ白。味もパルミジャーノは口に含むとすっと溶けて爽やかな塩味なのが印象的。こんなにも違うものなのかと感心してしまった。
これは北海道の協動学舎というところでつくっている「さくら」。白カビ熟成モールドタイプで、ヨーロッパのチーズオリンピックで銀メダルを取った貴重品とのこと。沖縄で食べたのは私たちくらいでしょうとのこと。牛乳から作られているけれどシェーブルに似た味でクリーミィで爽やかな酸味があった。
これは、はごろも牧場の新城さんが試作してるシェーブル。今回のは1週間ほどしかたってないフレッシュなもの。
本日のワイン AC Bourgogne2000 Masson-Dubois pinot noir と ショートパスタ
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